ホーム > 特集 > 帯電防止でレンズをクリーンに、視界をクリーンに

帯電防止でレンズをクリーンに、視界をクリーンに

敵を知ることで賢い付き合い方を知る

静電気イメージ.jpg静電気が発生する仕組みは、大きく分けて、「剥離帯電」「摩擦帯電」「接触帯電」の3種がある。剥離帯電は、重ね合った2つの物が剥離するときに発生するもので、洋服を脱ぐ時や椅子に座っていてから立つ時に発生するもの。
摩擦帯電は、静電気発生のもっとも代表的なケースで、2つの物をこすることで発生する静電気。どちらがプラス、あるいはマイナスになるかを求めたものが、先の帯電列だ。
最後の接触帯電は、異なる物質を接触させると電荷が移動し、それぞれの物質を正負に帯電すること。厄介者の静電気ではあるが、実はコピー機やレーザープリンタも静電気の力でトナーをコントロールしており、空気清浄機にも静電気の性質が使われているという。やはり表裏一体ということか。
また帯電しやすいのは、電気が流れにくい物質。紙やプラスチック、化学繊維などは電気を通しにくいことは、誰もが一度は経験し、知っているはず。小学生の頃、下敷きを頭に乗せて左右に振って髪の毛を逆立て遊んだのは、一度や二度ではないと思う。

帯電防止までカバーするメガネレンズ

ここまでくると、メガネレンズが帯電しにくい物質であることを改めて理解することができ、ホコリやチリの付着もまた、きっと身に覚えがあると思う。レンズを洗浄するとき、必ず水場があれば、サッと洗い流すことができるが、一般的にはメガネクロスやティッシュを使用して、レンズの汚れを拭き取っているのが一般的対処の仕方。静電気の代表例、摩擦帯電がメガネでも起こってしまうということ。
メガネレンズをキレイに心がけても、それが逆作用をも起こすというケースという、痛し痒し。乾燥している時期ともなればなおさらだ。
こんな厄介者の静電気であるが、メガネレンズを侮ることなかれ。今では静電気防止機能を備えたコート技術が確立されている。その多くは上位クラスのコートに標準装備されているが、すそ野は広がり、中には帯電防止の専用レンズをラインナップに加えているメーカーもあり、実にきめ細かな対応がされてきている。
季節は乾燥から離れてくるが、今度は花粉もやって来る。どんな季節でもメガネはクリーンな状態に保ちたいもの。異物がレンズに付着しにくくなれば、レンズケアも楽になり、またレンズへのダメージも抑えられる。
次からは帯電防止の実験を通じて、その実力に迫ってみる.

実験をスタート

ノーマル状態対決

1-2.jpg実験のはじめに、いきなり結論が出てしまったようだ。極小発泡ビーズのプールにレンズを入れる前、あらかじめレンズを水洗いして水分をティッシュで拭き取る。その後、メガネクロスで軽く3〜4回レンズを拭くと、結果は一目瞭然。帯電防止機能の威力をまざまざと見せられた。

左:これが帯電防止コート付レンズ。レンズ表面にはわずかにビーズが付着するが、写真に収めた後でフッと息を吹きかけると、どこかへ飛んで行ってしまった。ただコバには帯電防止処理がされていないようで、ビーズは付着している。

右:わずか3〜4回程度、一般的な反射防止コート処理されたレンズをクロスで拭きあげてビーズのプールに飛び込むと、ご覧のようにビーズがびっしりと付着。

静電気防止クリーナーで対決

2-1.jpgここでは、一般的な反射防止コート処理されたレンズにおいて、クリーナーの性能を検証してみる。中性洗剤でもCase1よりは好結果が得られたが、帯電防止機能をもつクリーナーの性能は相当なもの。さらに帯電防止機能付きレンズに専用クリーナーを塗布して、数回拭きあげると、コバにつくビーズさえ防いでくれた。

左:帯電防止×帯電防止の効果は絶大。写真には2個ほどビーズが付着しているが、前述のとおり息を吹きかければビーズは彼方へ。まさに相乗効果を実感した。

中:帯電防止機能のないレンズでも、帯電防止機能を備えたクリーナーを利用すれば、予想以上の成果が得られることが判明。

右:中性洗剤でも帯電防止の効果が得られたが、帯電防止機能付きクリーナーには敵わない。

 

帯電防止機能付きレンズをPICK UP

次からはレンズメーカー各社から発売されている、帯電防止機能付きレンズを紹介する。その機能はコーティングによる技術になっている。また帯電防止機能コートの多くは、上位コートに採用されているケースが多いが、それ以外のクラスのコートにも採用されるなど、使用しやすい環境が整ってもきている。また中には専用レンズとして、在庫レンズを持つレンズもある。ホコリやチリがついたままで、レンズを拭きあげてしまうと、コートに悪影響を及ぼしてしまう。オプション設定が多いとはいえ、普段のケアがより簡単になれば、結果としてレンズの性能は長く持続される。その帯電防止機能とともに、改めてコートそのものの優れた機能を紹介していく。

ヴィーナスガードコートRUV、ヴィーナスガードコート ラピス RUV

hoya-1.jpghoya-2.jpgHOYAビジョンケアカンパニーから発売されている、帯電防止機能付きコートが、ヴィーナスガードコートRUVとブルーライトを軽減する機能を付加した、ヴィーナスガードコート ラピスRUV。いずれも同社はハイグレードコートだ。
共通する機能は、キズに強く、ホコリがつきにくく、UVの低減。さらにレンズ裏面に反射して入ってくる紫外線もカットする。

HOYAビジョンケアカンパニー お客様相談室
TEL.0120-22-4080 www.vc.hoya.co.jp


シークリアシリーズ、クリザールフォルテUV etc

nikon-1.jpgnikon-2.jpgニコン・エシロールでは、帯電防止機能を備えた幅広いコートを展開している。
眼の負担を強いるブルーライトを35%カット、裏面反射UVカット(E-SPF25)対応、ゴーストカットなどの機能も加わった、究極のブルーライト対策コーティングシークリア ブルー プレミアムを頂点に、シークリア プレミアム、シークリア ブルー、シークリア。
またレンズの裏面反射UVを防ぐ、E-SPF25対応コーティング。可視光線の反射を抑え、耐キズ、帯電防止を備えたハイグレードコーティング、クリザールフォルテUVほか、キズつきにくく、静電気を防止し、汚れ防止機能が長続きするなど高い基本機能を備えたハイグレード・コーティングPCCをラインナップしている。

ニコン・エシロール お客様相談室
TEL.03-5600-8482 www.nikon-essilor.co.jp/

マックスシールドコート

tokai-1.jpgtokai-2.jpg東海光学から発売されている、レンズコーティングのフラッグシップが「マックス シールドコート」。
キズに強く・汚れに強く・ホコリがつきにくいという3大特長を備えている。特にキズの付きにくさに定評があり、同社のスーパーパワーシールドコートに比べ2倍以上のキズつきにくさを誇る。これは新開発のフッ素系トリートメント加工によるもの。もちろん最上位モデルにふさわしく、静電気防止機能も備える。室内でも掃除によるホコリ、空気中に漂う花粉も付きにくく、キズの付きにくさを相まって、簡単ケアでレンズ性能のパフォーマンスを長期間維持させる。

東海光学 お客様相談室
TEL.0564-27-3050 www.tokaiopt.jp/

ハイパーザウバーシリーズ

asahi.jpg帯電防止コートがオプション設定となされる中、アサヒオプティカルでは、帯電防止の専用レンズ、ハイパーザウバーシリーズを用意している。
このレンズは、1.74、1.67、1.60と3つの屈折率を揃え、しかも在庫レンズまで揃えている。メガネレンズを拭き取ることで発生する静電気を抑え、ホコリの付着を抑え、また撥水性能も備えている。

アサヒオプティカル
TEL.0778-54-9001 www.asahi-lite.co.jp/

バリアスガードコート etc

showa.jpg昭和光学の帯電防止コートは、バリアスガードコート、ダストフリーコート、そしてウルトラパワーコートの3種を揃えている。
この中で同社の最高峰に位置するのが、バリアスガードコート。コーティングテクノロジーを高次元融合させたもので、耐熱・耐キズ・耐静電気・耐汚れ・耐衝撃とレンズコートに求められる希望がぎっしりと詰まっている。
またダストフリーコートは、帯電防止機能に重点を置いて開発されたコート。静電気防止機能により花粉やホコリを寄せ付けにくくするほか、超撥水・撥油機能により、レンズ表面のスベリ性を高め、汚れても簡単に拭き取ることができる。さらに低反射防止機能により、明るい視界と目元の美しさをプロデュース。
一方、キズに強い、超硬質ナノテク防汚コートで定評のウルトラパワーコートにも、静電気防止機能を備え、メガネレンズをしっかりと守る。

昭和光学
TEL.06-6729-5881 www.showa-opt.co.jp/

SRC2 UVP-BR、SRC2 UVP

SOP.jpgセイコーオプティカルプロダクツは、同社最高峰レンズコーティングとして、SRC2 UVP-BR、SRC2 UVPを3月1日より新発売した。スーパーレジスタンスコートBR、スーパーレジスタンスコートをさらにグレードアップしたもの。
この2つのコートに共通する機能は、静電気防止、防傷、超撥水。これに加えて、今回のグレードアップにより、裏面反射UVカット機能を標準化させたもの。またSRC2 UVP-BRには、青色光カット機能が備わっている。

写真は帯電防止性能比較テストのイメージ

 

セイコーオプティカルプロダクツ お客様相談室
TEL.03-5542-5050 www.seiko-opt.co.jp/

最新号のご案内


  目次を見る  
購読・購入申し込み