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海に感謝し 狙うは世界選手権団体戦で金メダル(2016年8月号 福田朋夏さん)

祝 日本記録更新

──5月に行われたカリビアンカップ(ホンジュラス)では、日本記録をマークさfuku右縦.jpgれました。おめでとうございます。

ありがとうございます。今回の日本記録は、フリーイマージョン(FIM)という、フィンを装着せずにガイドロープをつたって何メートル潜れるかを競う競技で、−81Mは日本記録と同時にアジア記録を更新することができました。

──勉強不足でフリーダイビングの競技は詳しくないのですが、これは福田さんが得意とする種目なんですか。

実は違うんです。メインとしているのはコンスタントウェイト・ウィズ・フィン(CWT)。フィンを付けるのは同じですが、ガイドロープを使わない種目です。今回は何故か、日本記録を狙っていこうと思っていたんです。とはいってもしっかり練習をして臨んだわけではなかったので、自分でもビックリ。もっと練習していたら…、今度は世界記録を狙おうかな(笑)。

海水をゴーグルに

fukuサングラス.jpg──フリーダイビングの映像はあまり観る機会がありません。また水深が深いだけに、きっと特別な水中マスクを使用されていると思います。

シュノーケリングのような鼻までカバーするようなマスクタイプではなくて、どちらかといえばスイミング用のゴーグルに近いタイプです。本体のレンズ部分に魚眼のようなレンズを付けています。またスイミングと違うのは,ゴーグルの中に海水を入れて装着するんです。空気が入っていると圧力がかかって目が潰れてしまうからです。

──目が痛くなりませんか。

意外と痛くないんです。ただ砂が混じっているところはさすがに痛くなります。慣れかもしれませんが、いままで目に炎症が起こったことはありません。

──目の健康優良児は何よりです。視力も良いとのことですが、海は紫外線が強く、砂浜や海面からの照り返しも強いだけに、サングラスも欠かすことのできないアイテムだと思います。

サングラスは大好きです。おしゃれアイテムでありながら、紫外線をカットしてくれる、ファッションと機能両面を併せ持った貴重アイテムになっています。いま気に入っているのは、イタリアインディペンデントのサングラス。同じデザインのものを色違いで2本もっています。サングラスはいつも探し続けているアイテムでもあります。今日、持ってきたサングラスはおしゃれ用。実際の海では、潮や砂で大事なサングラスを壊したくないのでリーズナブルなサングラスを使っています。

金メダルを奪還

fuku決め−2.jpg──衝撃的なデビュー、日本代表、そして記録更新と順調な歩みを続けています。アラフォーを感じさせない若々しさですが、アスリートだけに競技人生を続ける上で、年齢的な問題も関わってくると思います。

残念なことに昨年、女子の現役選手として世界一の記録を持つ、ロシア人選手が海で行方不明になってしまったんです。彼女は50歳を過ぎで、ほとんどの種目で世界記録を持っている紛れもない女王。その年齢からも、体力よりもメンタルが強く求められるスポーツで、経験値を積み上げ、それを高めていくことが成績に結びついていくと思います。皆さんもご存知のジャック・マイヨールさんは70歳を過ぎても潜っていました。

──そうなると、まだまだ記録更新が望めそうですね。

やはり個人的には世界記録に挑戦していくことです。フリーダイビングは、他のスポーツと異なり、本番までにテンションを高めるスポーツではありません。海の中では酸素消費量を抑えることが求められるので、心拍数を抑えなければなりません。そのためにはリラックスした状態、瞑想状態にも通じる状態に置くことが必要なんです。未知の世界に挑戦するので、恐怖心は当然あります。潜る直前まで、その不安や恐怖をなくしていく作業をおこなっています。逆にこの海に挑戦するんだという気持ちで向かうと、海に跳ね返されてしまう。海に対する畏敬、感謝の気持ちを持つことで、海に入った瞬間から、リラックスでき、海と同化できるようになるんです。

──ある意味、精神修行を続けているようにも思えます。ただアスリートだけに勝利を外すことはできません。今年は世界選手権の団体戦(ギリシャ)が9月に控えています。福田さんも前回に引き続き、代表選手として出場されます。大会に向けての意気込みをお聞かせ下さい。

きっと金メダルを手にすると思います。前々回に金、前回は惜しくも銀に甘んじましたが、日本女子チーム、人魚ジャパンは世界一のレベルと自負しています。3人(福田さんほか、廣瀬花子、岡本美鈴選手)のメンバーで3回目の大会となります。世代も違うことから三姉妹のような感じで、チーム力の高さも世界一だと思っています。

※プロフィール
ふくだともか
1978年北海道札幌市生まれ。地元でモデルとして活躍していたが、海好きが高じて沖縄に移住。11年からダイビング競技に打ち込み、初の大会で−58m(コンスタントウェイトウィズフィン)を記録したのに続き、翌年には−80mを記録。さらに12年世界選手権団体の代表に選ばれ、金メダルを獲得。この活躍は世界中に衝撃を与え、フリーダイバー達による投票で、他を圧倒する得票を得て新人賞を獲得。その後、順調に記録を伸ばし、今シーズンはフリーイマージョンでは日本記録の−81mを樹立した。
オフィシャルブログ:http://ameblo.jp/tomocaloa/

※全文は是非、本誌でお楽しみ下さい

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