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偉大なる? 野望を抱き 一芸を磨いております(2017年12月号 へらちょんぺさん)

昭和の芸人に憧れて

本誌 高校生時代からお笑い番組に出演しているので、随分と芸歴も長くヘラ右・縦.jpgなっていますね。
へらちょんぺ(以下、へら) 30年くらいになります。とはいっても僕自身、いつ頃からプロになったのかはわからない(笑)。いまの時代は養成学校を経てプロになるのが一般的ですが、僕らの時代は何となくお笑いを始めていつの間にかギャラが発生するようになる。もちろん弟子入りするのが一般的ですが、でも僕らの時代はそんな感じだったんです。
本誌 なんだかうらやましいような…、やはり子どもの頃からお笑いの世界に憧れていたんですか。
へら そうです。僕は男3人兄弟。女子3人集まれば姦しいではないけれど、男3人集まればお笑いに向いてしまう家庭は多かったと思いますよ。
本誌 どんな番組を見ていたんですか。同世代だから「オレたちひょうきん族」とか。
へら もっと前の時代です。「8時だョ!全員集合」はもちろん、僕を釘付けにしたのが、「大正テレビ寄席」。えっ、知りませんか? 牧伸二さんが司会を務めていた公開演芸番組です。
本誌 思い出しました。あゆみの箱に募金するチャリティーオークションというコーナーがありましたね。
へら そうそう。それと僕の父親は転勤族で小学生の頃は関西(広島)に住んでいたことがあったので、吉本新喜劇も日常の風景でしたから、きっとこの頃にお笑いの素地ができたのだと思います。新喜劇の芸人さんはもちろん、その大正テレビ寄席にも出演していた芸人さんたちが大好きなんです。中でも「金もいらなきゃ女もいらぬ、あたしゃもう少し背が欲しい」の玉川カルテットさん、「レッドスネーク、カモーン」の東京コミックショウさんは憧れそのもの。その芸もさることながら、こうした芸人さんは何十年にわたって同じネタを続け、しかもそこそこの生活を送っていると聞いて僕もそんな芸人になろうと10代の頃に決意したんです。

眼には気を遣っています

ヘラ眼鏡−1.jpg本誌 以前のVTRを拝見すると、メガネ姿ではありませんね。掛けているメガネを見ると、結構な強度近視のようです。
へら 視力が悪いと自覚しながらも以前はメガネを掛けていませんでした。ただ自動車免許が必要になったこともあってメガネを掛け始めるようになったんです。
本誌 免許は大学時代の時でしたか。
へら 遅咲きのデビューです。40歳くらいの時です。家内の生まれ故郷が田舎なもので、車は必須。これは主にパソコン用の度に合わせていますが、室内はもちろん少し遠くも見ることができるので、メインで使っているメガネです。
本誌 もう1本お持ちいただいていますね。
これが運転用のメガネ。度がきつくなっているので、普段はあまりかけません。いずれにしても初めてメガネを掛けたときは、こんなに見る世界が違うものなのかと感動しました。もっと早くから掛けていれば良かった。
本誌 またカバンの中からメガネ? が出て来ましたね。ピンホールメガネではありませんか。初めて実物を目にしました。
へら 少しでも視力を良くしようと購入したんです。家では好きなボクシング中継などをこのメガネを掛けて見ているんですよ。付けたあとメガネを外すとスッキリ感が味わえるんです。もちろん個人差はあるのでしょうが、僕には効果的のようです。映画を観てもなんとか字幕も読めるので、結構長い時間を掛けています。それほどメガネに対してのこだわりはありませんが、目には気を遣っています。

芸を磨き、磨かれる場所です

本誌 芸を披露する舞台はいろいろあると思いますが、いま中心となっている披露宴やへら・決め.jpgパーティーなどの興行は、一般には馴染みが薄いと思うんです。芸人としてその世界にどんな魅力を感じているんですか。
へら そこに集う方々の目的が、まずお笑いファンでないことに尽きます。ライブの観客といえば女子が大半。僕のネタ自体が女子にウケないからとひがんでいるわけではありませんが、この場面でウケることが本当に楽しいネタなのかと疑問を抱いてもいるんです。芸能も突き詰めていくと男女の関係にも辿り着き、好きな男子、好きな女子を観にいっている人も実際に多いと思います。そうだとすれば芸を披露する側、とくに僕自身が楽しくないんです。だから芸のことを知らない、期待していない人たちの前に立って、そこでウケるかどうかが楽しく仕方がない。これが興行の醍醐味なんです。だから言葉が通じない外国人にも僕のネタで笑いを取りたい。そうだ、僕のフィールドは世界にも広がっているんだ(笑)。
本誌 今後の目標は何度もお話に出てきたように、一芸を極めること、これに尽きますね。
へら 時代を彩った漫才師やお笑いコンビたちが、いまも同じような人気を集めているかといえばそうではありません。例えばMCに転身したりと歩みそのものを変化させるなど、昔と変わらずに芸事を続けている芸人さんたちは少ないと思います。その原因として評論家は瞬発力が落ちたとか言っていますが、僕の持論としては、年を重ねるにつれて面白くなくなってしまうことは、本当は面白くなかったじゃないかと思うんです。どうして当時、面白かったといえばそこにセックスアピールがあったからではないでしょうか。芸事として考えれば、噺家は年齢とキャリアを積んでいくことで円熟味が増して、より面白さが増す。それが芸だと考えています。僕は老人になっていくほど面白くなっていくので、これからが楽しみでしようがないんです(笑)。

プロフィール
1964年8月19日、埼玉県生まれ。伝説的なお笑いバラエティ番組「ボキャブラ天国」に出演すること20回、そして1位も獲得。数々のお笑い、バラエティ番組ほか、Vシネマにも出演。40歳を前に考案した、早脱ぎ1秒という驚異の瞬間芸で再びテレビ番組に姿を現すも、結婚披露宴、パーティー、学園祭など生の舞台にこだわりをもつ。昭和時代の寄席の雰囲気を今に伝える、お笑いの求道者。
オフィシャルブログ:https://ameblo.jp/herachonpe/

※ここで紹介したのはほんの一部です。全文は是非、本誌でお楽しみ下さい。

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