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もっと速く、強く... 真のアスリートを追い求めて(2017年7月号 藤田征樹さん)

トラック競技は裸眼に限る

fujita両方縦.jpgアスリートらしい爽やかな笑顔で出迎えたくれた藤田征樹選手。あいさつした後、メガネ姿でインタビューに臨んでくれるところに、人柄の良さを感じてしまう。視力はそれほど悪くはないが、メガネは視力以外にも大切な役割を果たしているようだ。
「自動車免許は眼鏡使用ですが、メガネを掛けなくてもある程度見ることができます。もちろん車を運転するときは必ずメガネを掛けています。今日掛けているメガネはフォーナインズです。宮澤崇史(元ロードレーサー)さんがアンバサダーをしていることで知りました。つくば市の取扱店に行ったのですが、最初はちょっと高いなと思ったけれど、それ以上にメガネの良さを感じることができました。バネ状のヒンジ構造もあって、とにかく掛けやすいメガネです。それにデザインも気に入っています。僕は目つきがきついといわれるので、メガネを使って印象が少し柔らかくなったら良いなと思っています。もう一つメガネを持っているのですが黒のはっきりとした四角いデザインで、掛けているとアスリートの印象が強くなるようです。その通りなんですが、僕は会社員でもありますので、アスリートのイメージだけにならないように、メガネを使い分けています」

早くからサングラスの機能性を見出してきた藤田さん。サングラスに対する愛着も強い。当日持参してくれた2本のサングラスはオークリー。その1本は7年も使用しているとは思えないほどのコンディションだった。
藤田選手の自転車競技のフィールドは屋外のロード、屋内のトラック。異なる環境と身につけるアイテムによってサングラスとコンタクトレンズを併用する。
「1本は僕が入社した年に購入したもので、7年くらい使っています。もちろんその間、何度となくレンズを交換していますが、オークリーの耐久性は抜群です。オークリーに関わらずとにかく自転車にとってサングラスは必需品。僕が住んでいる茨城県は自然が豊かで、虫がたくさんいます。走っているときに虫が目に入ると非常に痛く、ここに来てから改めてサングラスのガード機能を実感しました。またサングラスだけに頼らずにコンタクトレンズも併用しています。ロードは基本的にコンタクトレンズとサングラスをセットで使用し、トラック競技は裸眼で対応fujitaメガネ関係横.jpgしています。トラック競技の場合、風圧と遠心力でコンタクトレンズがズレてしまう。ロード競技では多少直す余裕はありますが、トラック競技では終始集中して走るため直す余裕がありません。タイムトライアル用のエアロヘルメットも、バイザーの下から乱れた空気が巻き込むので、目が乾いたり、最悪コンタクトレンズが外れてしまいます。レース中に何度かそんな経験をしたので、トラック競技ではコンタクトレンズをしないようにしています」

健常者にも認められる強い選手を目指して

fujitaキメ左.jpg一昨年の夏、スイスで開かれたパラサイクリング世界選手権で、男子C3クラスロードにおいて、金メダルを獲得することになる。世界チャンピオンに贈られる五大陸を表す緑、黄、黒、赤、青の五色のストライプが入ったジャージ、アルカンシェルを手に入れた。しかも勤め先の日立建機では、エンジニアとしてフルタイムで業務をこなしているだけに、その努力は並大抵のことではない。
「ハンディキャップによって、何かをしようとしたときに工夫が必要だったり、苦労することは良くあります。ただ、何かを成し遂げようとするときにチャレンジすることは特別なことではなく、障害の有無に関わらず皆一緒だと思います。もちろん僕の走りを見て、健常者の方も含め何かを感じてくれたら、それは素晴らしいことだと思います」

昨年はリオオリンピック、パラリンピックが開催されたため、同年のパラサイクリング世界選手権ロード大会の開催はなかったが、その世界選手権はこの秋に開催される。誰もが藤田選手の連覇を願って止まないが、今後の競技人生における目標について伺った。
「今年、一番の大きなレースは世界選手権になりますが、連覇は当然大きなチャンレンジになります。東京パラリンピックに向けてもチャレンジしていきたいですし、すでにその準備も始めています。その過程で、パラサイクリング世界選手権は勿論、健常者のハイレベルのレースにも挑んで行けるようになっていきたいと思います。もっと速く、もっと強い選手を目指して頑張っていきたいと思います」

profile
ふじたまさき
1985年1月17日、北海道稚内市生まれ。中学、高校で陸上部に所属し、大学ではトライアスロンサークルに所属。在学中に交通事故に遭い両足膝下を切断するも、義足を着けて臨んだ自身2回目のトライアスロン大会で健常者と混じって完走を果たす。トライアスロン強化のために出場したパラサイクリング大会で頭角を現し、世界選手権の代表メンバーに。08年北京パラリンピックでは2つの銀と銅メダルを獲得、日本初の義足のパラリンピックメダリストとなった。続くロンドンで銅メダル、昨年のリオでは銀メダルを獲得。またパラサイクリングトラック世界選手権では、09年に自身初となる、世界選手権での金メダルを獲得したほか、昨年のパラサイクリングロード世界選手権でも金メダルを獲得。日立建機株式会社勤務。

※全文は是非、本誌でお楽しみ下さい。

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