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東京五輪に向かって 豪快にジャンプ!(2018年1月号  中井飛馬さん)

BMXの申し子

本誌 BMXといえば中井さんのレースとフリースタイルに大別されます。フリースタイルは公園なnakai右縦.jpgど街中で楽しんでいる人たちを目にする機会もありますが、レースとなればほとんど見かけませんね。
中井 僕自身もBMXとの出会いは、運命的だったと思います。国内にある本格的なコースは10カ所程度。その1つが出身地の上越市にあったこと。しかもコースまでは僕の家から自転車で5分程度の距離、さらに自転車屋さんも同じく10分ほど。こんな環境ですから、「やれ」といわれているようなものです(笑)。
本誌 きっと、友達も増えて楽しかったんでしょうね。
中井 それもありますが、すぐに勝つことだけが目的になりました。地域の大会である程度の成績を収めれば、次は全国大会に参加。国内ではメジャーな関東や関西に遠征すれば、上手な選手の人たちから親交をもらいアドバイスをいただきながら、より本格的に取り組みました。もっともレースをはじめてからいつも思っていたことはトップに立ちたい、そして1年もすぎるとオリンピック選手になると決めたんです。
本誌 まだ幼稚園児ですよね、子どもながらにもの凄い決意です。
中井 実はタイミングがピッタリだったんです。僕がBMXをはじめた頃、ちょうど北京オリンピックにBMXが正式種目に加わるという話があがり、自分の中で勝手に盛り上がっていたんです(笑)。

ストレスから解放

nakaiゴーグル.jpg本誌 それではアイウェアについて伺います。自転車にサングラスやゴーグルはベストパートナーだけに、アイテムにはこだわりがあると思います。
中井 実は小さい時からゴーグルを付けるのが嫌で着用していなかったんです。でも土や小石が飛んできたり、ジャンプの最中に砂が目に入ってしまえば、転倒したりする可能性があることを感じていながらも、ずっと付けていなかったんです。東京に来て間もなく大きなケガをして1年近くレースから遠ざかっていましたが、その間にゴーグルを付けるようになったんです。これまでゴーグルを付けていないことを我慢している自分がいて、負担には感じていました。ケガを経験したことで、ガード機能の重要性を感じるようになりました。
本誌 ご本人は申し訳ありませんが、怪我の功名、としたいところですね。
中井 そうなんです。これまでは雨が降っていてもゴーグルは付けていなかったんです。それがゴーグルを付けるとまったく視界が違う、本当にラクです。それよりも不安材料がなくなったことが一番大きくて、これまで以上にレースに集中できるようになりました。
本誌 まだゴーグルを付け始めて1年くらいですが、すでに恩恵を受けているようですね。自然というフィールドの中でレースが行われるだけにシールドのカラーには気を配っていると思います。
中井 天候はもちろん、コースの土の色に合わせて選びますが、たとえばギャップなどの視認性を高めようと思えばブラウン系、オールラウンド的にグレー系、そして曇天などの暗い時や雨の日にはクリアを選んでいます。

強い信念を持って

nakai左縦.jpg本誌 東京オリンピックまで、実質2年余りの期間を過ごす構想は、すでに描かれていますか。
中井 構想はありながらも、先のことを考えても仕方がないので、今できることに集中し、逆算して立てた目標を1つひとつクリアしていけば、結果はついてくると思います。来年(今年)は世界選手権をメインに、ワールドカップは10戦を予定しています。ここではエリートクラスとして走るのでベスト16を目標に、世界選手権は今年(昨年)4位入賞できたので優勝を目指します。
本誌 そのために必要な部分はどんなことですか。
中井 僕の課題はスタート。レースの肝である重要な部分ですが、世界で見れば劣っていることを認めざるを得ません。ただ、テクニックという部分であれば世界で1位、は言い過ぎかもしれませんが、同年代であればナンバーワンだと自負しています。スタートのわずかな差がレースに大きく影響を与えることは間違いありませんが、圧倒的な差を付けられているわけではないので、ここをどう詰めていくかが課題です。そしてどんな大会でも、どんな状況におかれても、すべて正確で同じスタートが切れるようにしたい、そのためにもメンタル面での成長が必要だと考えています。
本誌 独り暮らしもきっとメンタルを育んでいると思いますが、それにしても強い信念をお持ちで、とても17歳とは思えません。
中井 よくそう言っていただきますが、僕は好きなことをしているだけ。こうした恵まれた環境にいることに感謝するばかり。両親、三瓶コーチとコーチの家族、スポンサー様、海外遠征時のステイ先など、すべての方々に感謝の気持ちで一杯です。
本誌 いろいろなものを背負っているんですね。
中井 僕がやるべきことに向かって進むだけです。いずれにしてもBMXはメンタルが重要視されます。その緊張感は会場に足を運んでいただければきっと体感できると思います。張り詰めた空気から一転、走り出してしまえばゴールまで大歓声に包まれ、走っている僕自身が実に気持ち良いんです。そんな走りをこれからもお見せしていきたいと思っています。

プロフィール
なかいあすま
2000年6月24日、新潟県上越市生まれ。5歳の時にBMXと出会い、競技の楽しさ、勝利の喜びに魅せられる。レースを始めて間もなく競技志向に目覚め、11歳の夏に行われた世界選手権で決勝進出を果たし、ワールドゼッケンを獲得。これまでの活躍が認められ、12歳の時にBMXレースの本場、アメリカの競合チームにスカウトされて海外転戦を開始。現在JCF強化指定選手に選出されている。
オフィシャルHP:www.asuma-nakai.com/

※全文は是非、本誌でお楽しみ下さい。

 

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