ホーム > 眼鏡旬人 > 底知れないお笑いの力で社会問題を広く発信(2016年10月号 たかまつななさん)

底知れないお笑いの力で社会問題を広く発信(2016年10月号 たかまつななさん)

辿り着いた赤いメガネ

takamatsu-L.jpg──お嬢様芸人としてだけでなく、次世代の高学歴芸人であるだけに、きっと勉強が好きで視力が悪いと思っていたのですが、メガネにレンズが入っていないんですね。

実は、視力は良いんです。こう見えても子ども頃はスポーツ好きで、サッカーや登山をしていたんです。遠くを見ることが日常だったので、きっとこの経験が視力にも影響しているのかも。ただ、大学に入ってからはパソコンを使って勉強するようになってきて、少し視力が落ちてきたような気もしますが、視力矯正するほどではありません。

──そうすると、メガネはイメージづくりのアイテムということですか。

お笑いを始めたのは中学3年生の頃で、キャラづくりのためにメガネを掛けるようになりました。もの凄く不細工でもなく、かといって美人でもない、そんな自分にコンプレックスを抱いていたからなんです。とにかくフツーで、特徴もない顔立ちなので、メガネに頼ったわけです。お笑い芸人のツッコミ役にメガネを掛けるイメージもありますよね。またメガネを掛けることでインテリに映る。とにかく顔を覚えてもらいたかったんです。

──大事な商売道具の1つですから、同じデザインのメガネはたくさん揃えているんですよね。takamatsu-megane.jpg

いまは3本だけ。メガネを掛け始めた頃は、黒縁。このタイプは好んで掛ける方が多く、どうかなって思っていて、辿り着いたのが、赤のメガネなんです。その気に入っていたメガネをつい最近無くしてしまったんです。テレビ番組の収録を終え、打ち上げに参加させてもらったのですが、ケースを開けるとメガネがなかったんです。キャラづくりに欠かせないアイテムですが、どうしても締め付けられる感覚があって、普段は外しているんです。いま掛けているメガネは色こそ同じ赤なのですが、丸みを持ったデザイン。無くしてしまったメガネのデザインは、自分が好きな四角張ったものなので違和感を覚えていますが、いまのところエース候補になっています。少しでも時間があればメガネ店で物色しています。なかなか自分にあったメガネと出会えませんが、それがまた楽しい時間でもあるんです。

18歳選挙権を機に株式会社を設立

──お笑い界の人気者になったわけで、社会問題の発信という次なるステップにも弾みがつきそうですね。

お嬢様ネタでテレビ等に出させてもらえるのはありがたく、また自分にとっても楽しい時間。その一方で、今後社会問題を発信していく自分の姿を描くことができなくなってもいたんです。そんな迷いのあった時期に18歳選挙権が導入されました。若者と政治の距離をどうやって近づけていくか、私が関心を持っていたことが多くの番組で取り上げられるようになり、これでようやく面白いコンテンツが出てくるんだろうなと思っていたら、現実はそうではなかったんです。ある時、報道記者の方とお話しする機会があり、その記者さんは「取材対象がシールズくらいしかなくて困っているんだ」と漏らしていたんです。そこで、今できる範囲で面白いコンテンツを作ろうと「笑下村塾」という会社を立ち上げたんです。

takamatsu-kime.jpg──芸人、そして経営者、さらには自らお笑いジャーナリストを名乗る。しかも現在、東京大学大学院情報学環境教育部と慶應義塾大学大学院政策メディア研究科で講義を取るなど、まさに寸暇を惜しまず走り続けているんですね。ジャーナリストとしての活動を伺ってインタビューを終えたいと思います。

立場は違ってもすべてが自分です。ジャーナリストに関しては、やはりお笑いを通じて社会問題を伝えられる、お笑いジャーナリストで、お笑い界の池上彰を目標にしています。池上さんはわかりやすい内容で多くの人たちから支持されています。ただ政治に若干なりとも興味を示す方々がチャンネルを合わせていると思うのですが、渋谷のギャルが観ているかといえばそうではありません。私はさらに興味のない方々に興味をもってもらうような、もっと砕けた番組を作りたいと思っています。社会問題を鋭く切り込むのではなく、若者に「つなぐ」ことで、そこにお笑いの力が生かされると思うんです。そのためには、物事や様々な事象を知ってもらうこと。知るということは、反対側にいる立場の人たちがどうしてそう考えているのかも理解できるようになります。主権者教育もまさにこの部分を養うもの。とにかく知ることが、何より大切。相反する意見に耳を傾ければ、自分の意見を主張するだけでなく、異なる考え方との接点、折り合いを見いだせるようになっていきます。政治はもちろん、ご自身が生きる上でも重要なことだと考えています。
 

※プロフィール
たかまつ なな
1993年7月5日、横浜市生まれ。フェリス女学院中学、高校を経て、慶應義塾大学を卒業。R-1ぐらんぷりセミファイナリスト、ワラチャン!優勝、ABCお笑いグランプリファイナリストなど、お嬢様芸人としてテレビや舞台で活動する傍ら、お笑いジャーナリストとして、お笑いを通じて社会問題を発信。18歳選挙権を機に、若者と政治を繋ぐ、㈱笑下村塾を設立、代表取締役に就く。高校や大学などで、主権者教育に取り組んでいる。その一方、東京大学大学院情報学環境教育部、慶應義塾大学大学院政策メディア研究科で講義を取る。また中学校教諭一種免許状(社会)、高等学校教諭一種免許状(地歴・公民)の資格を持つ。
オフィシャルブログ:ameblo.jp/takamatsu-nana/
笑下村塾HP:www.shoukasonjuku.com/

※全文は是非、本誌でお楽しみ下さい。

最新号のご案内


  目次を見る  
購読・購入申し込み