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世界の舞台に挑戦し続けます(2017年5月号 永田隼也さん)

思い出は自転車一色

──自転車は物心がついて初めて乗る乗り物で、とても身近な存在ですが、MTBとなればそうそう街中永右縦.jpgで見かけないだけに、その入口は気になるところです。

そうかもしれませんね。でも、皆さんと同じように三輪車からのスタートです。とはいっても、どうやら普通じゃなかったようで、この頃から自宅と駅を往復するのが好きで、結構な距離を走っていたらしいんです。その後、お決まりのように自転車に乗るようになりましたが、小学3年生の頃になると、自転車で階段を下りるようになっていました。

──随分と危険な遊びをしていたようですが、1人で楽しんでいたんですか?

小学校時代から結構恵まれていたんです。学校が終わると友人たち5、6人が公園に集まって、裏山から自転車で下りたり、階段下りたりと自転車の思い出ばかり(笑)。
──それは盛り上がりますね。自転車のジャンルはいろいろありますが、どうしてMTBだったのですか。

きっと憧れがあったんだと思います。小さな時に観たモトクロスでジャンプしている映像が残っていて、その真似事をしていたんです。これがとにかく楽しくて、MTBの競技などをもっと深く知りたいと思って書店にいったら、ショーン・パーマーが表紙を飾っている雑誌に目が止まったんです。彼はアクションスポーツのレジェンド的存在。あまりの格好良さに惹かれて、彼が得意とするダウンヒルに向かったんです。

まさにワーキングギア

SG.jpg──自転車競技といえば、サングラスは欠かすことのできないアイテムです。4本ほどお持ちいただきましたが、やはりダウンヒルの競技にはゴーグルですね。

このゴーグルはダウンヒル用に開発されたゴーグルで、フロント両サイドにあるピンはティアオフ(透明なシート)を留めるためのものです。7枚ほどセットしますが、このシートを外すポイントも練習の時に決めておきます。シールドも一般的なタイプに比べ厚みもあってユガミが少ないのが気に入っています。モトクロスゴーグルの歴史を変えた、といっても過言ではありません。

──下りですから、相当のスピードが出ると思います。ゴーグルだと視界が狭くなってしまいませんか。しかも下りでということでスピードも乗っています。

ダウンヒルの場合は、視界の確保は当然として、転倒や障害物から目を守ることが大きいんです。僕自身もゴーグルに助けられたのは数え切れないほど。日本選手権ともなれば最高速は時速80㎞を超える時もあるんです。このスピードの中で転倒してしまうと手をつく暇もなく顔面から地面にたたき付けられてしまうんです。

──ということは、お持ちいただいた中にあるスポーツサングラスは違う競技で使用しているのですね。

そうです。ダウンヒルがメインですが、いま力を入れているのが、エンデューロという競技で、自分で山を登って下りのタイムを競うラリーのような競技なんです。ここで活躍してくれるのが、プリズムトレイルというレンズ。コントラスト系のレンズはギャップを確認する上で欠かせない機能なんですが、色の変化があることからあまり好きではなかったんです。でもプリズムトレイルは、2、3分掛けているとサングラスを掛けていることを忘れてしまうほど、見ている視界に馴染んでいくんです。また長時間自転車に乗っている時は、調光レンズをセットしたサングラスも使います。朝から陽が落ちるまで1本のサングラスで対応できるので重宝しています。

新たな種目を加え、再び世界へ

──一般的にエンデューロといえばロード系、マウンテン永右横3.jpgバイクにもあるんですね。
とくにヨーロッパでは流行っている競技で、一昨年から日本でもレースが行われるようになってきました。僕はアジア人として初めて3年前にヨーロッパの大会に出しました。レースの写真だけを見ると楽しそうな雰囲気を感じると思いますが、これが実にハードなんです。2日間の競技で、1日当たり60㎞走るんです。下りのタイムを競うので、下り用のギア比、サスペンションも長いので、登りがとにかく辛い。しかもスタート切ったら誰からの援助も受けられず、バイクが故障しても自分で対応するしかないんです。まさに孤独なラリーです。

──ダウンヒルに加えこの舞台でも結果を出すことが今後の目標となりそうですね。

海外の加熱ぶりもあるので、この世界で名を残すことできたらうれしいです。ダウンヒルは国内チャンピオンを取ることができましたが、アジアチャンピオンは手に入れていないので、直近の目標としては、ここでの勝利です。ダウンヒル競技は以前、アジア圏では日本勢がリードしてきましたが、その構図は変わってきています。チャンピオンを取ればそれこそ家一軒が持てるという国もあり、選手のモチベーションはからして違います。勝利することは難しくなっていますが、それだけアジアチャンピオンという価値が高まっているわけで、やり甲斐を感じているところです。

──勝利を掴むには何が必要になってきますか。

トップスリーは間違いなくコンマ差の争いとなります。メンタルの部分でいかにレースで最高のパフォーマンスを持っていくかが大切になります。シリーズ戦は予選のポイントも加算されるので、この点も考慮したレース展開を考えなければなりません。僕自身もそう考えてレースに臨んでいましたが、それを超越して走れば勝てるんだ、と考え直しています。2秒以上の差を付ければ勝利が近付く、その強い気持ちを持って臨みます。

※プロフィール
ながた じゅんや
1988年8月13日、神奈川県生まれ。小学生の頃から公園でジャンプなどをして自転車を楽しみ、マウンテンバイクに魅せられていく。クロスカントリーを経て、ダウンヒル競技に目覚め、15歳から本格的にレース参戦を始める。国内シリーズ戦であるJシリーズに参戦すると、1年も経たないうちに最上級クラスのエリートクラスに昇格。これは当時の最年少記録となった。主な戦績は、05年全日本マウンテンバイク選手権大会・ダウンヒル・男子ジュニア 優勝、09年同4クロス優勝、15年同ダウンヒル優勝。身長184㎝という恵まれた体格を活かした迫力あるライディングが持ち味。
オフィシャルHP:junya-style.com/

※全文は是非、本誌でお楽しみ下さい。
 

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