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麻雀とは人間力が試され、磨かれるもの(2017年6月号 石井一馬さん)

実力が一気に開花

石井麻雀左縦.jpg──19歳の時にプロになったわけですが、収入に限っていえば従業員のままの方が良かったのでは?
どんな世界でもメリット、デメリットはあるわけで、今後はプロになることのメリットが大きくなると考えていたからです。メリットが大きくなっている状態でプロになるようでは目立たない。ただ、プロ団体に所属して勝ち続け、目立っていけば、きっと将来的に得られるものがあるとの思いが僕の中で大きくなっていったんです。また勝つ自信もありました、と言えばカッコ良すぎですね。目立ちたがり屋なだけです(笑)。

──それはご謙遜。第21期麻雀マスターズ、第10期最高位戦Classic、第41期王位戦など、大きなタイトルを20代で手中に収めているところを見ても、ビッグマウスでないことは理解しています。ただ賞金だけで生計を立てることもできず、スポンサーという協力者も他のプロ競技と違って期待できないようで、特殊な世界なんですね。

プロ麻雀の世界が変わるとしたら、ニコ生やAbemaTVといったネットの放送局がキーになると思います。プロにもよりますが、年間契約というような形態ができるようになってくれば、純粋に麻雀競技だけで生活できるプロが増えてくる。最初はトッププロに限定されるかもしれませんが、こうした環境が確立されてくれば、2番手、3番手が必ず名乗りを上げてきて、結果として麻雀という競技がより面白みが増してくる。理想かもしれませんが、現実味はあると思っています。

──そのためには、麻雀人口の拡大もあると思います。幸いにしてネットによる環境も整い、若年層のファンも増えている一方、リアルな世界ではシニア層の健康麻雀も人気が高く、追い風のようにも映っています。若くしてプロの道を歩んだ石井さんだけに、きっと麻雀に対する深い思いがあると思います。

麻雀はとにかく正解のないゲームなんです。ゲームをするたびに違う局面が現れ、それこそ人生と一緒だと思うんです。いつも違う局面で試されるのはいわば人間力で、いかにしてピンチの時に発揮できるかどうかです。とっさのピンチにどう対処するかが大切で、人間力が試されるもの。麻雀を通じて自分自身の普段の生活の中で判断力が身につく糧にもなっているんです。きっと皆さんも麻雀に近付くことで自分の人現力が分かってくると思います。麻雀を知らない方にとっては、ルールや役、点数計算など確かに壁は存在しますが、少しずつ前進していけば、きっと麻雀の楽しさに気付かれるはずです。

歴代の勝ちメガネ

石井メガネ1.jpg──今日掛けている紫カラーのメガネは、シャツのカラーに合わせているところなど、コーディネートもしっかり考えているようですね。

気付いてくれましたか、ありがとうございます。今日も何本かメガネを持ってきましたが、それほど頻繁にメガネを掛け替えているわけではありません。この赤いフレームは僕のエース。でもネジこめかみに当たってしまうので、いまでは控えに回っていて、紫のメガネにその座を譲っています。以前はブランドものの高価なメガネで酔いしれていましたが、本来たくさん欲しいタイプなので、皆さんも知っているようなカジュアルアメガネショップでの購入が多いです。中には伊達メガネもあるんですが、これを使う時はまったくのプライベートの時。それこそジャージ姿でコンビニ出掛ける時にこの伊達メガネがあれば、恥ずかしくない。女性がメイク代わり掛ける感覚は、男子も同じじゃないかと思います。

──また卓によっては全員、メガネということもありますね。石井さんからみてもプロの人たちは視力が悪い人が多いと感じていますか。

メガネを掛けていなくても、コンタクトレンズだったりして、メガネを掛けているプロは多いですね。牌を目の前に持ってきて見るわけですから、視力も悪くなっていくわけです。

──プロですから皆さん盲牌できて、実際に見る必要がないのかと思っていました。
そんなことはありません。指でグリグリしているだけで分かっていないはずですよ(笑)。ただプロはガリ勉タイプが多いのも、メガネ使用率の高さにつながっているかも。高学歴のプロも多く、皆さんご存知の通り、東大出の井出洋介プロは、その代表的な例です。

若手プロの活躍が欠かせない

──現在、石井さんはB1リーグですが、当然トップリーグのAリーグ入りを目指していると思います。今後の目標、そして麻雀界の将来についてお伺いしたいと思います。

まずはAリーグ復活が大前提で、そのトップタイトルである最高位戦のタイトル石井決め.jpgを取ることです。このタイトルは長期によるリーグ戦を勝ち上がって勝者を決めるもので、実力重視のタイトルでもあり、まだ手にしたことがないので、絶対に取りたいタイトル。取れたら連覇することです。一方、プロ麻雀の世界は、残念ながら若手プロの元気さが今ひとつ。プロの世界は40代が強く、メディアなどでも活躍されています。でも20〜30代前半の若手プロが、その層を倒していかなければならない。強い世代の人たちがそのまま持ち上がっていけば、ベテランばかりの対局になってしまうし、若い人の対局を増やさなければなりません。ベテランの円熟味ある戦術を決して否定するつもりはありませんが、麻雀界全体を考えれば僕らの世代が奮起しないといけない。40代のトッププロと僕らの世代が拮抗していくことで良い循環が生まれ、きっと僕もプロになりたい、また麻雀をはじめてみようと思う若い人たちが増えてくると思うんです。まずは自分が上にあがって、次の世代に継承できるような人間になりたいと考えています。

──麻雀界に広がる良い意味での下克上を期待しています。本日はありがとうございました。

※全文は是非、本誌でお楽しみ下さい。

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