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眼鏡旅情

黒川郡

ここ黒川郡にも伊達家の歴史が息づいている。政宗公といえば大がつくほどの鷹狩り好き。何でも家康公の鷹場にまで忍び込んだという逸話が残されているほど。住宅街に不釣り合いな大きな杉の木がある。以前はお狩り場の一つであり、この地は鷹乃杜という地区だ。ある時、この地で鷹狩りに出掛けた時、特にかわいがっていた鷹が急死してしまう。政宗公は地元の農家より瓶を譲ってもらい手篤く葬ったが、その時に一緒に植えた杉であり、その名もかめ杉。鷹への愛情を物語るエピソードでもある。

塩釜

塩釜から少し北上すれば日本三景の松島も目と鼻の先だ。松島と宮島は、すでにこの旅情でも紹介しており、誌面にすることはなかったが、舞鶴の旅にかこつけて天橋立にも行っているので、個人的には日本三景を制覇している。
その日本三景ではあるが、芭蕉の句でもあまりにも有名な景勝地でありがら、個人的に松島のランクは低かった。東北編としてお届けしているだけに、訪れた取材地で、そんな感想を述べてもいたが、ある方が「松島は船に乗ってこそ、その素晴らしさがわかるんです」とのアドバイスを思い出す。

福島市

いつもの通り、駅の観光案内所を目指し、係の方から旅のアドバイスを受ける。本来ならば花の名所としてその名が全国に広がる花見山を目指すべきなのだが、「放射線量が多くて、今年は入ることができないんです」と残念な表情を浮かべる。これは時間を有効に使えるとポジティブシンキング。そこで係の方が是非、と紹介してくれたのが、「信夫文知摺」。虎女伝説が残るみちのくの史跡という。何とも勇ましき女性像を思い浮かべながら向かうことにした。

釜石

岩手といえば県庁所在地である盛岡をすぐにイメージさせるが、それに続くのがここ釜石といっていいだろう。何しろ鉄の町として知られ、また「北の鉄人」「炎のジャージ」で知られ、松尾雄治率いる新日鉄釜石ラグビー部は、前人未踏の日本選手権7連覇を誇るなど、ラグビーファンならずとも、多くの人たちが知るところだ。いずれにしても釜石にとって、鉄は切っても切れない存在だ。
そのルーツともいえるのが、橋野高炉。

白河

みちのくの玄関口であることは、その昔、関所であったことに通じる。前回の勿来とともに奥州三関の一つが、ここ白河関となるが、東山道の要衝であることから名高く、北海道を含めた東北地方を「白河以北」と称されていたという。

いわき

いわき市の観光といえば、海をあげることができる。小名浜港を筆頭に新鮮な海の幸が揃う。ご当地ならではの、めひかりは、酒の肴としても絶品であることを強調しておきたい。また多くの海水浴場を抱え、夏の季節は海水浴客で賑わう。津波の被害は千葉県にまで及んでいただけに、いわき市沿岸部の被害も当然予想していた。ただ岩手、宮城の被害が際立っていたことから、報道もこれらの地域に集中していただけに、現地の状況を理解するには限界もあった。
不安を抱えながらのいわきの旅が始まる。

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