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大東市(大阪府)

思い出が蘇る

野崎・門.jpg小学校低学年の頃にステレオが家にやってきてから、亡父とともに毎月1度、レコードを買うのが恒例行事となっていた。亡父といえば全国各地の民謡とともに、東海林太郎のファンであったことから、氏のレコードを求めては一緒によく聴いていたのだった。その思い出が蘇り、〽野崎参りは 屋形船でまいろ…を自然と口ずさんでいたのだった。その舞台となるのが、野崎観音こと、慈眼寺だ。「じげんじ」と読むが、眼が入っていることから、本誌的にふさわしい場所でもある。
その野崎観音は、JR学研都市線野崎駅から、参道入口まではわずか10分程度。ここまでは平坦だが、入口はからは適度な勾配をもつ。歌でうたわれているように、屋形船での参拝とあるが、その面影はない。紀元前と遙か昔の話だが、当時は生駒山地の麓まで海が迫り、河内湾が形成され、時代が下るにつれ砂地が伸びていき潟湖と姿を変え、さらに新田開発に伴い、水路が発達し、舟でのお詣りが定着していったらしい。
貧脚だけにこの勾配は少々キツかったが、楓などの緑がトンネルのように覆う。あいにくの雨模様にもかかわらず、その雨に濡れた緑が鮮やかで、梅雨の中での自然の楽しみ方を教えてくれるようだった。

思わぬ幸運

御領・全景縦.jpg飯盛山山頂.jpg大東市は江戸時代に新田が開拓されたこともあって、この地区は都市化による開発で姿を消しつつある水郷の里の風情を残しているという。地元千葉県にある佐原の景色はお気に入りの1つで、何よりも水の流れをただ眺めるだけで、日頃のストレスさえも流しくれるからだ。
標高わずか1・5mの低湿地のため、古くから用排水路が縦横に走り、三枚板と呼ばれる農業用田舟が活躍していたという。残念ながら水路はほんの一部しか残っていないが、堀には蓮の花が咲き乱れ、当時の蔵や家屋が改修され、規模とは無縁の情緒はしっかりと残されている。
水路を優雅に泳ぐ錦鯉を眺めながらの散策を続けていると、水路に架かる橋の上に立つ、御仁に声を掛けられる。「辻本家の見学ですか?」と。初めて聞くだけに首を傾げていると、「今日は公開の日ですから時間があったら是非起こしください」と教えてくれる。水路を一回りして向かうことにすると、家の入口から続く長蛇の列。係の方に伺えば、辻本家は現在も居住されていて、その公開は1年のうちで2回ほどという。何と幸運な巡りあわせなのだろう。
生活空間であることから、1回の入場は30人までの制限付き。待つこと20分ほどで、室内への入場が許される。辻本家は庄屋を務め、帯刀を許された名家。母屋は江戸時代後期の庄屋屋敷の特徴を伝える貴重な建造物であり、御領地区の景観を一段と引き立てる。周囲を見渡すと現代的な建物に囲まれているだけに、タイムカプセルで運ばれてきたかのようだ。

この町のおすすめショップ

心安まる空間で楽しむメガネとハンドメイド雑貨【Green glass】

 guri内観メイン.jpg大東市の中心地となる住道駅の昭和レトロなアーケード商店街を歩いて行くと、手作りのサインや目にもやさしいグリーンのカラーなど、ふと足を止めてしまうショップが顔を出す。メガネとハンドメイド雑貨を扱う、Green glassだ。
オーナーの関山 聡さんは、自身もいちメガネユーザーであったが、将来の職として考えていたわけではなかった。大学在学中、就職を控えていた合同会社説明会で、ある大手眼鏡店チェーンのブースに訪れる。「担当の方のメガネに対する情熱。また若い人にもチャンスを与えるという企業姿勢に夢を感じました」と関山さん。
実際の仕事においてもその社風のもと、伸び伸びと仕事に打ち込み、社内コンペで1位を獲得。「僕がguri雑貨−2.jpgお勧めしたメガネを喜んでくれるのがうれしくて」と述懐する。その後、店長、ブロック長とキャリアと積み順風満帆にみえたものの、経営陣の刷新に伴いコスト重視へと舵が切られてしまった。「もっとも大切にしていた快適な視界を届けることができなくなってしまったんです」と独立を決意する。
時に雑貨的なメガネの販売スタイルが台頭し、また地元の眼鏡店が減少する状況を憂い、生まれ故郷である大東市で2011年にオープン。店名にもなっている緑のような優しさ、心癒やされる空間として、くつろぎの時間を過ごしてほしいとの願いが込められている。外観からしてアットホームな雰囲気に包まれるが、それを印象づける1つが、ハンドメイド雑貨を扱っていること。いまでは眼鏡店でも雑貨を販売する店も少なからず存在しているが、同店の数々の雑貨は夫人の理恵さんによる手作り。キルトやデニムを用いたバッグ、パスケースなどが揃う。
また、関山さん自身が経験したように、人の魅力に惹かれてメガネの道に入ったように、日々の出来事を綴った「グリーングラスしんぶーん!」を毎月1回発行し、ポスティングで市内を駆け巡る。「あるお宅に投函しようとしたら、お会いしたこともないのに、『メガネ屋さんの関山さんね』と声を掛けてくれたり、ファイリングしてくれたりと、実にありがたいことです」と関山さん。何でも自店の顧客にはなっていない人にその傾向が見られるようだが、関山さんの表情は実に明るい。その理由は、地域の活性化に目が向けられているからだ。

SHOP DATA

guriおすすめ商品.jpgGreen glass
住所:大東市住道1-4-9 プチ・プルージュ1F
TEL&FAX:072-812-7518
営業時間:10:00〜20:00
定休日:木曜日
HP:green-glass2011.main.jp/
取扱ブランド
GOSH、Line art CHARMANT、パーフェクトナンバー、パドマイメージ、iso tope、Putriなど

店長のおすすめモデル
上:PADMA IMAGE glider
中:PERFECT NUMBER Radle2
下:ISO-Tope IS-507

オーナーの関山 聡、理恵さん夫妻

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