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柏市(千葉県)

プチ異国情緒

あけぼのチューリップ.jpg柏は東京のベッドタウンとして発展しているように、自慢するような観光地を挙げることはできないが、何もメジャーばかり良いというわけではない。路地裏の名店があるように、印象に残るスポットは存在する。それは市の北部エリアとなる。
はじめに向かった先は、あけぼの山公園。ここは桜の名所の1つだが、すでに季節は過ぎたとはいえ、この地が盛り上がりを見せるのは、4月中旬。何かといえば、チューリップが咲きほこり、その土日にはフェスティバル催されるから。中でも風車を背景にしたチューリップ畑は、一番人気。赤や黄、白といった色鮮やかな花々は自然の絨毯。これまで何度か来ていたが、ジャストタイミングで訪れるのは初めてのこと。本場オランダとはいえないものの、十分に異国情緒を感じることができた。
またこの公園近くには、市を代表する寺社がある。布施弁天は、関東三大弁天の1つに数えられ、弘法大師が造ったといわれる布施弁天−2.jpg弁財天像が本尊。弁財天が鎮座する本堂は、目にも鮮やかな朱塗りは、目を見張るものがある。当時はそんなこと感じる感性を持ち合わせていなかったが、今改めている本堂の姿に心も洗われるようだ。ちなみに弁財天と言えば女性。亡母は、アベックで参拝する弁天様が焼き餅をやいてしまうと、との話が思い出される。お陰ざまで、そんな心配いらずの中学時代を過ごしたのは、幸福者だったのだろうか。

お宝です

吉田・家.jpg布施近くから少し北上し、車で10分程走ると、歴史的建造物と出会えることができる。それが旧吉田家住宅歴史公園。実は本誌の別企画でも紹介したことがあるが、再度登場するのは、旅人一押しのスポットということ。何しろ3度も訪問し、訪れる度に新たな発見があるからだ。
今回の訪問で、その主屋の茅葺き屋根の意匠を知ることになる。その代表的なところいえば、家を守ることに加え、芸術性を持たせているところにある。日本一の茅葺き職人といわれる、筑波流茅手によるもので、軒下がその真骨頂となる。竹とともに茅を組吉田・筑波流茅手.jpgみ上げた層は、約1メートルにも及び、職人たちの匠の技に釘付けになることだろう。
吉田家は大規模に農業を営みながら代々名主を務め、穀物商を営む在郷商人として成長。江戸後期には醤油醸造業に進出したほか、瀑布の放牧を管理する牧士を務め、苗字帯刀を許された名家。醤油の方は、野田には横綱級のメーカーもあり、こちらは前頭程度とあって経営権は、野田醤油(現キッコーマン)に譲渡する。しかし吉田家所有する土地は広大で、何でも自分の土地だけを通って柏駅まで行くことができたという。さらに豊四季団地の前には競馬場、またゴルフ場も開発しやほか、鉄道の誘致も図るななど、まさに柏の発展の基礎を築いた。

離れることができない

柏の葉.jpgこんぶくろ池.jpg正直、もう少し紹介したいところだが、誌面が限られていることから、次のスポットへと移動する。さらに北に向かい、常磐道柏インターチェンジからも程近い、柏の葉エリアに出掛けよう。
ここはつくばエクスプレス(TX)の開通に伴い、高層マンションが今も建設を続ける、柏の新しい顔。住宅地、大規模な柏の葉公園、ショッピングモール、そして東大柏キャンパス、東葛テクノプラザなど、アカデミックシティの一面も持つ。柏の葉エリアは新しい町であるが、その中に、ひっそりと佇む自然が残されている。それが、こんぶくろ池。現在はこんぶくろ池自然博物公園として整備されているが、都市化が進むこのエリアにあるからこそ貴重なスポットでもある。
柏は水に恵まれた地で、井水も水道に利用されており、水道管の劣化が少ないといわれてもいる。かつてはウイスキーも市内で作られていたほどだ。こんぶくろ池の湧水は手賀沼の源流の1つだ。
公園は東京ドーム約4個分の18・5㌶と広く、園内に一歩足を踏み入れた途端に、すぐさま森林浴が味わえる。空を隠してしまうほど木々が鬱蒼と茂り、高原を歩いているような錯覚を覚えてしまいそうだが、それ以上に旅人にとっては、幼少期を思い出す。当時は至る所に雑木林が点在しており、そこに不法投棄されたガラクタも子どもにとっては宝物。その宝を集めては秘密基地をつくり、日が暮れるまで遊んでいたものだ。こんぶくろ池に辿り着けば、その穏やかな水面を随分と長い時間眺めていたようで、子ども頃と同じように、気付けば日が暮れてしまった。

この町のおすすめショップ

メガネが叶える楽しき人生 メガネで結ぶ人との出会い 【Brille】

ブリレ・内観イン.jpgウラカシを背に旧水戸街道を南下していくと、商店街から居住スペースへと姿を変えていく場所にある、Brille(ブリレ)だ。白とブルーが印象的な外観からもセンスを感じさせ、路地裏で見つけた小粋なショップの佇まいを見せる。
店内に足を踏み入れれば、木をふんだんに使ったオリジナルの什器とくつろぎのチェアが配され、交通量の多い旧水戸街道の喧噪を忘れさせてくれるような、心安まる空間が広がっている。「少し入りにくいかもしれませんが、それだけに店内では、長居できるくつろぎの時間を提供したいとの思いを形にさせていただきました」と話すのはオーナーの岩山靖季さん。
岩山さんがメガネの道に進むようになったのは、自身がいちメガネユーザーであり、メガネを掛け始めた高校生の頃に遡る。三重県出身の岩山さんにとって、ショッピングといえば名古屋市内。洋服を求め市内のセレクトショップを巡っていた時、ふと立ち寄った眼鏡店で出会った「スピビー」にある種の衝撃を受けたという。「地元ではまず目にする事のないデザインに感動してしまったんです。高校生の自分には高価でしたが、どうしても欲しくて取り置きしてもらったんです」と当時を懐かしむ。
「検査、加工、フィッティング、コーディネートなど、メガネ販売、調整は実に人の手によるところが大きく、お客様はもちろん、僕自身も自己表現できると考えたからです。責任が重い職ですが、それだけにやり甲斐を感じたんです」と岩山さん。眼鏡店でのアルバイトを始めたが、その勤め先はアイウェアカルチャーの可能性感じた、スピビーの発売元、金子眼鏡の直営ショップ。運命的な出会いに導かれるように、社員としてキャリアを積んでいくことなった。
12年のキャリアを積んで、昨年10月にオープンした、Brilleがもっと大切にしていることは、「人生が豊かになる眼鏡」。メガネがもつ不思議な魅力を備えたアイテムをセレクトしているのはもちろんだが、それ以上に掛けて褒められ、また装う人たちが出会ったメガネで充実したライフスタイルを提供することにある。加えて、人生のとって欠かせないのが、人とのつながりでもある。
半年を過ぎたばかりだが、あまりの居心地の良さから、半日以上過ごす顧客もいるとか。「長くお店で過ごしてくれれブリレ・外観.jpgば、人との出会いの時間も増え、お客さん同士が友達になってくれる、そんな空間として利用していただけたらうれしいことです」。
また、「僕は人見知りの上に、話ベタ。それを克服したくてアルバイト時代から販売業を選んで来たんです」、には少しビックリ。何故ならば、第一声に困ることのない温かみのある笑顔で出迎えてくれた上、自然に話は盛り上がり、初対面であることをまったく感じさせない親近感をすぐに覚えることだろう。

SHOP DATA

ブリレおすすめ.jpgBrille
住所:柏市泉町1-32
TEL&FAX:04-7161-1250
営業時間:11:00~20:00
定休日:水曜日
HP:meganeya-brille.com/
取扱ブランド
ANNE ET VALENTIN、OLIVER PEOPLES、Lunor、YUICHI TOYAMA、guepard、THE BARRACKS、フレンチヴィンテージなど店長のおすすめモデル
上:フレンチヴィンテージ、中:YUICHI TOYAMA JOSEPH、下:Anne et Valentin FLOYD

代表の岩山靖季さん

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