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川崎市宮前区(神奈川県)

一足早く・・・

つつじ寺本堂.jpg旅のスタートは、つつじ寺ともいわれる、等覚院。例年4月中旬から1カ月ほどが見どころで、サクラの次に季節の花を楽しむことができる。境内には霧島つつじ、ヤマツツジ、琉球ツツジ、オオムラサキツツジなど約2000株ものつつじが植えられている。もちろん訪問時は花どころか、葉も徐々に緑に色づく季節であったが、傾斜を利用して美しく植栽され、一株ごと丁寧に刈り込まれ、開花の季節が待ち遠しくなってしまうほどだ。
等覚院を後にして、車を走らせると頭上には東名高速道路が走り、その向こう側には小高い山が目に入ったことから、プチハイキングを決め込むことにしよう。山の麓に辿り着くと、そこには東高根森林公園とある。川崎市のほぼ中央に位置し、多摩丘陵の自然を今に伝える市内唯一の県立都市公園だった。公園・湿原.jpg
園内に入れば両側には丘が広がり、谷底を歩く感覚は、丘陵地ならでは。まさに自然公園を満喫しながら歩を進めていけば、季節の変わり目であることから彩色に寂しさを覚えるも、ヒメリュウキンカや福寿草の愛らしい花々が目を楽しませてくる。また園内の歩道は整備され車いすでも十分に楽しめるバリアフリーにも親しみを感じさせてくれる。
湿生植物園に入れば木道が完備され、自然散策はさらに特別の時間となり、竹林や梅林を越えると、丘陵地の中腹となり、今来た道を振り返れば、その高低差を活かした景色に、これがベッドタウンにある公園なのかと羨ましくなるほどの光景が目に飛び込んでくる。

歴史と文化を学ぶ

影向寺・石.jpg宮前区における第3のスポットとなったのが、影向寺(ようごうじ)。
縁起によれば、天平11年(739年)光明皇后が病気に罹り、聖武天皇は夢のお告げで、この影向寺・銀杏.jpg地に霊石があることを知り、行基を使わし祈願したところ、皇后の病が癒やされたという。そこで聖武天皇の勅命により、伽藍がそびえたのはその翌年であり、境内から採取された古瓦の中には奈良時代のものが含まれていたという古刹だ。
また境内東南隅には縁起でいわれる霊石が鎮座するほか、乳を乞う母親が祈願した、乳銀杏が。何故、乳の銀杏かといえば、銀杏は老木になると幹枝から「乳」あるいは「乳柱」と呼ばれる気根を下垂させることがあるといわれているから。この乳柱を削って汁を飲むと乳が出るという伝説がここに残されていたのだった。

この町のオススメショップ

優しき人柄がアイウェアに漂う【ひるた眼鏡 duenove】

にるた内観メイン.jpg東急田園都市沿線は憧れのエリアの1つ。鷺沼駅から歩くこと約3分、町のイメージにマッチした小粋なショップが姿を現す。ひるた眼鏡 duenoveだ。
坂道という傾斜地を巧みなデザインでカバーし、その趣はブティック感覚。店内に入れば打ち放しのコンクリートや手を加えていない床など、洗練された空間が生み出され、ここにプレゼンテーションされる数々のアイウェアたちが、より一層輝きだす。さぞや思いの丈を注ぎ込んだと感じられるが、オーナーの蛭田浩章さんは、「限られた予算で天井や床にまで予算が回らなくて…」と苦笑い、実に自然体なのだ。とはいっても、やはり従来の眼鏡店とは明らかに雰囲気が違う。実はブティック関係をメインとするデザイナーに店舗設計を依頼したという。
今年の節目となる創業50周年を迎えるひるた眼鏡店。現オーナーの蛭田さんは2代目となる。物心ついたときからメガネに触れた生活を過ごしてきただけに、跡を継ぐことは自然な流れだった。学業を終え、専門学校で体系的に眼鏡学を学んだ後、横浜市内の眼科併設のショップで修業を積んで、実家に戻る。当初、2店舗で展開していたが、ここ本店に集約。今から12年前のことで、これを機にリニューアルし、現在のショップとして営業を続けている。残念なことにリニューアルして間もなく先代が他界してしまったが、それだけに蛭田さんにとっては単なるリニューアルオープンでなく、第二次創業でもあったわけだ。
そのリニューアルも時に今後を占うターニングポイントになり、またライセンスブランドからドメスティックや海外のハウスブランドなどに一新して臨んだが、古くからの顧客にも受け入れられながら時を刻んできた。誇張も虚飾も感じさせない蛭田さんだが、やはり顧客の視生活を見つめ、アイウェアに対する熱き情熱はしっかりと宿っているのだ。
もっとも店のコンセプトそのものは、蛭田さん等身大の姿。優しい笑顔と穏やかな語り口に、ほんわかと癒やされてしまうことだろう。そして店内には、花瓶に生けられた桜が一足早く花開く。何でも桜並木の桜たちは高齢となり、折れた枝が通りに落ちてしまうのだとか。その姿を憐れみ店内に飾ったわけだが、「水に入れるだけで、花が咲くんですね」としみじみ語りながら、その桜を愛でる。
そんな人柄こそが、ひるた眼鏡店のコンセプトそのものであり、メガネに直接関係なくても顧客が訪れ、蛭田さんとの会話を楽しむ顧客は多い。「この付近はとくに坂の多いエリア。ですから高齢の方の休憩所にもなっているんです。坂道というロケーションも悪くないですね」と微笑む。

SHOP DATA

ひるた眼鏡.jpgひるた眼鏡 duenove
住所:川崎市宮前区鷺沼3-5-7 スクエアワン1F
TEL&FAX:044-877-2740
営業時間:10:00~20:00
定休日:毎水曜、第3木曜
HP:www.hiruta-g.com/
取扱ブランド
アンバレンタイン、シャルマンZ、ミニマ、オウル ボアソルチ、スイスフレックス、ラインアート、カザール、パーフェクトナンバー、G4 old&new、パサパなど

店長のオススメモデル
上:PERFECT NUMBER Freshwater 中:Anne et Valentin M-3 下:OWL  PRODUCTS×FLEA Aaron

オーナー蛭田浩章さんと夫人の裕子さん。裕子さんも眼鏡技術者で夫婦二人三脚による愛情メガネが提供される。

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